秋日偶感

秋天の青 些か衰へて、
雁行 邦土を目指し來る。

田圃の稻 みな刈られて、
剥き出しの切株に 落穗疎らなり。

畦にひと羣の秋櫻亂れ咲き、
微風 花の彩りを混じたり。

漫然として過ぎ行く時の間に佇ち、
空無に無の氣配すら無し。

夕陽 山際に迫つて、
影法師は愈々長し。


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