「
風に散る花
」
宿谷 睦夫
百千鳥
囀る朝
學舎の
庭に白雲
―
大空に
靡くか如く
咲き初めし
淡紅の
―
櫻花
春はうららの
暖かき
日を受け花は
―
咲き亂る
妹背も共に
行き交ひし
人皆足を
―
止むれと
夜もすから吹く
夜嵐に
今朝には櫻
―
散り初めて
庭に佐保姫
舞ひ降るや
雪降る如く
―
花の散りゆく
反歌
學舎の
盛る櫻に
風吹けは
雪降る如く
花の散りゆく
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