「
學舎の櫻
」
宿谷 睦夫
如月の
望月の夜は
早や過きて
彌生の風の
―
吹き初むる
學舎の庭
暖かき
日差しを浴て
―
紅の
蕾の紐は
解け初めて
淡紅の
―
櫻花
習志野の野邊
百千鳥
囀る朝
―
學舎の
窓邊に立ては
澄み渡る
青空遥か
―
白雲の
靡くか如く
咲き初めぬ
習志野の野邊
―
千鳥鳴く朝
反歌
百千鳥
囀る朝
學舎の
窓邊に立ては
櫻咲き初む
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