月牙泉 げつがせん 敦 煌 とん くわう 砂丘を駱駝の脊に搖られ越ゆれば、半月形の泉に出づ。月牙泉と名付く。砂ばかりの中に、此處のみ泉湧く。不思議なる光景なり。青き空を映す青き水。夕暮に星を仰ぎつゝ歸路につけば、浪漫的氣分となる。
沙丘斜劃半空青 沙丘 斜に劃し半空は青し 沙底青一水渟 沙底 青を(ひた)して一水渟(たた) ふ 日暮迎風就歸路 日暮 風を迎へて歸路に就けば 駱駝背上滿天星 駱駝(らくだ) 背上 滿天の星 [青] ○ 昭和五十九年八月
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