平成二十年七月三十日 根本 友利絵 |
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平成二十年七月三十日 根本 友利絵 東大地震研究所へ赴く。本日は一般公開日にて、人數多(あまた)にして賑はふ。「大地に刻まれた歴史」を題に關東大震災の地震計記録、昨今の地震の分析、IT強度計に至る迄研究成果を展示す。寒天を用ゐたる岩盤破壊模型等興味深き試み多し。或教授言ふやう、猶ほ知る能はざる事山の如しと。最先端の技術にても明らめ得ざるは地球の大なるに加へ構造均質ならず刻々と様變ふるに由るにや。 今年本邦はもとより世界中にて災害頻りなり。四川大地震、緬甸(ビルマ)のサイクロン、宮城岩手の地震等々、前の慘状忘るる暇無く記憶のキャンバス塗りかへらる。爪跡をテレビにて見るに民屋、道路、田畑元の姿を留めずしてその費え量り知る能はず。 然れども人の被るかかる大事は地球史四十六億年よりせば小事ならむ。無情と思ふは我々の勝手にて地球は動き續くるのみ。今更陳腐なれど、人の營み風前の塵なるを改めて思ふ。 ▼「日々廊」表紙へ戻る ▼「文語の苑」表紙へ戻る |