侃々院>[大東亞戰爭詩史 列傳]清水 浩 |
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[大東亞戰爭詩史 列傳] 清水 浩 詩史列伝(その五) ■将帥列伝 山本五十六(いそろく)海軍大将 大戦に於て最も有名なる人物は山本提督なり。米国を良く知る提督は、戦争を回避す可く懸命なる努力を払ふも、遂に米国と戦ふ時は連合艦隊司令長官たりしは皮肉といふ他無し。賭博に強き彼は、真珠湾の奇襲を計画し、軍令部の反対を抑へて承認を得、成功を収む。夙に飛行機の優位性を説く先見の明ありしも、却りて日本は米空軍に苦しめられ、本人も機上において戦死す。これまた皮肉といふべし。ともあれ、山本は第一線にて働くより、海軍省にて戦争終結に脳髄を絞るに適せる人材なりきと思考す。 奕棋敢襲眞珠灣 奕棋(えきき、ばくち)敢へて襲ふ眞珠灣 孤注奏功無解顏 孤注(持金を全部賭ける)功を奏して顏を解く無し 奇骨元來何處適 奇骨 元來 何れの處にか適す 當揮才略是霞關 當に才略を揮ふべきは是れ霞が關(海軍省) ▼ その六へ ▼「侃々院」表紙へ戻る ▼「文語の苑」表紙へ戻る |