侃々院>[近衞上奏文]解説 市川 浩 |
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[近衞上奏文]解説 市川 浩 ■第一囘 ここに取出したるは、昭和二十年二月十四日附、元總理にして公爵近衞文麿が 昭和天皇に和平促進に關し上奏せるものなり。その背景等に就きては追々解説を試みむと思ふも、取敢へずこの日奇しくもヤルタ協定發表ありしことのみ記して、早速本文講讀に入らむ。 http://www.geocities.jp/tai_i/law/1945konoye1.html より本文を引用 【早期和平ニ付近衞公爵上奏文】 昭和二十年二月十四日上奏 敗戰ハ遺憾ナカラ最早必至ナリト存候、以下此ノ前提ノ下ニ申述候。 原文カタカナ・濁點なしの表記にして、「遺憾ナカラ」は「遺憾ながら」など適宜濁音にて讀むべし。上奏文なるも筆者の謙讓を表するに「存候」「申述候」と添ふるのみに注意あるべし。また「候」に先行する活用語尾は省略するが通例なり。 * 總理小磯國昭、副總理海相米内光政、外相重光葵、陸相杉山元にて戰局やうやく敗色濃厚となり、前年秋よりのレイテ決戰挫折し、この五日後二月十九日には米軍硫黄島に上陸の形勢なり。 ▼[近衞上奏文]解説 第二囘へ ▼「侃々院」表紙へ戻る ▼「文語の苑」表紙へ戻る |