文語の苑 一周年御挨拶
二〇〇四年 四月吉日





文語の苑創設より早や一年を閲し當面の帆走豫想を超えて順調なり。之偏に發起人會員各位の御庇護によるものと幹事一同深く謝し奉り候。
本苑、會員數目標の二百には遠く及ばざれども漸く九十に上り、舊年七月ヤフーに登録せられ檢索比較的容易なるを得て開扉數の累積も既に三萬に及び投稿も順調なり。
今後益々地方及び若年層への滲透に努力する所存に御座候。また文語文の作成指導を求むる聲の高ければ指南塾を設け新年度より上架する豫定なり。塾頭に宇野精一先生を戴き當面市川、谷田貝兩幹事、萩野貞樹會員を中心に要請に應じ添削を施すものにて候。
學士會會報三月號に代表幹事名にて「文語の復興ー文語の苑始末記」と題し本苑の經緯を掲載致候間御笑覽下さるべく存じ候。
現時國語に對する關心頓に高まるは同慶の至りに候へども、本來の目的たる文語文の復興なくして志を得たりと言へず。發起人會員諸士に一層の御指導御支援を願上ぐる所以に御座候。