愛甲次郎







二十. 謝罪・失礼を詫びる


御勘弁相願度候
平に御海恕可被下候
何とも申様なき不都合手違実に恐縮の至に堪へざれど
御迷惑をかけ恐縮此事に御座候
先日御尊来の節は病床にて甚だ失礼致候
入院中の事とて御礼にもまかり出ず失礼致居候
御立寄被下候処何の風情も無之不本意千万に存候
中途にて茶漬をくひ退出甚だ我意の振舞平に高免被下度候
とくに御返事可致筈の処種々雑用にとり紛れじんぜん今日に至り候
御挨拶旁御新居は意見のため罷り出べき筈の処生憎只今手放しかね候手前用を控居候故しばらくの間欠礼致候


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